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詩生活/詩ハトモダチ
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情熱と悲劇は仲が良い

それに気づかぬフリをしているおおかたの人々は
薄めたハッカ水やイチゴ水の様
コップの中でモヤモヤと
模様を描きながら底に沈殿し
層を成してゆく

それらは二度と
舞い上がることのない
埃の様に

生の
または性の
甘みに欠けている
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誰が誰だかわからない
正論と口だけ達者な猿
足場のわるい論理
展開のまずい理論
トリックスターよ現れて
秩序を破壊せよ

わたしたちは未だ成熟からとおい
断片的で刹那的で衝動的

道徳的教訓の中でバタバタと野垂れ死ぬ同胞は
いたってまじめに歩いているように見える

未発達な意識の段階の反映を包括し
理想現実と現実理想の隙間へ貧弱なセメントを
動物園の象の糞みたいにボトボトと垂らし込む

救済とは許しである か

感性や感覚や感情というものは
人間活動に於ける至極一般的かつ凡庸なる俗的
あるいは大衆による大衆の為の接触変化状態で
ありそれらは日常に於ける通常な反応あるいは
常態である為時間軸の一点の現象として立ち表
れたものそれ以上でもそれ以下でも

大衆が俗であるのは世界各国共通である
俯瞰はこの視点からはじまる
至高なる人間など存在しない
すべての人間は大衆の中に数えられ
ひとまとめにすることができる

大衆の中の一握の砂粒は尊敬され尊重されるべきである
大衆の中でこそヒューマニズムは匂い立つのだ

個人とは人のことである
人は何に感じもだえるのか
生命や愛 死に至るまで

ー意識は常に具体的な何ものかについての意識であり
 意識がその何ものかに向かっていることを志向という
[  09/20  希望  ]
あのひとは
みっともない犬が溺れてるみたいで

あたしは
河原を走りながら
それを見て大声で笑うの

こびる様にあたしの目を見て犬は啼くの
手足をばたつかせてぐんぐん流されていくの

あたしはみっともない犬が好きだった
溺れながら流されてゆくのと同じスピードで
河原を笑いながら走るのも好きだった

だけど大きな黒い車が迎えにきて
あたしは豪華で傲慢になって
笑うことを忘れて
毛皮のコートに身を包んだ

車があるから
もう走らなくていいの

でも
車の速度は犬が見えなくなる程だった

あの犬を助けなかったのは
あの犬を見てるのが楽しかったから
そのうち死ぬかもしれないわと思ったけど
なんだか死なない気がしてた

あの犬は海まで流されて
みたこともないような
すてきな魚に変身するの


みてごらん
ウミガメの
すばらしい
およぎを

つむじ風に舞う
木の葉のような
夜空をさまよう
円盤のような

でも
どれともちがう

おとなにも
こどもにも
まねできない
とくべつのおよぎは

あの顔つきあの体つき
でなくちゃできないよ

だからおよぎを
みているだけで

とっても楽しい
きぶんになれる



こどもたち!
みてごらん
たくさんの
にんげんを

あの顔つきあの体つき
あのしゃべりかた!

あのわらいかた
あのおこりかた
あのこえのちょうし

あのやせぎすに
あのでぶっちょ

あのなきむしに
あのいじめっこ

あのおっちょこちょいに
あのがんこものときたら!

どれもちがう
とくべつさは
かんたんそうにみえて
やっぱりまねできない

ああおもしろい

だからそばに
いるだけで

とっても幸せな
きぶんになれる



こどもたち!
めをひらけ!

たくさんの
ものごとを
みてごらん

チョウチョウの
羽根のもよう

木々のこずえ
こもれ日のいろ

風の音
運ばれるにおい

もっとちかくまでおいで
もっととおくまでいこう

[  09/18  una uva  ]
ブドウが届いたわ
どうもありがとう
秋晴れの良い朝

冷たい水でよく洗って

指先でひと粒摘んだら

むらさきうつる水滴が
裸足のつま先に落ちて

あなたの手がとてもつめたくて
おどろいたことを思い出した



やさしく指の先でなぞるように
そっと薄い皮をめくりあげると

翠緑の脈透き通る繊細な果肉から
糖度のしたたる粘液が

熟れた果実の匂いを
部屋いっぱいに充満させ

鼻腔をくすぐりながら
手のひらから肘の先端へ

ゆるやかな曲線を描いて
その到達点で滲むように

服を汚す



甘い香りが怠惰をさそい
無表情のまましだらなく

気にもしないでそのまま

ブドウを口に放り込んだら

甘くて苦くて青臭くって

どうしてここに

あなたがいないのか

とてもかなしくなったわ



ブドウが届いたの

どうもありがとう

どこまでもからっぽな朝

Je suis Bouton de pivoine
HN:
pivoine
性別:
女性
趣味:
J'aime la lecture,faire des vers et dormir...
自己紹介:
コンニチハ
竹村はなびと申しマス
詩はわたしの日々の断片です

人生においては、詩を愛するよりも、現実を愛することから始めなければならぬ。

もとより現実は常に人を裏切るものである。しかし、現実の幸福を幸福とし、不幸を不幸とする、即物的な態度はとにかく厳粛なものだ。詩的態度は不遜であり、空虚である。物自体が詩であるときに、初めて詩にイノチがありうる。

坂口安吾「恋愛論」より

Ecrire est un acte d'amour.
S'il ne l'est pas,il n'est qu'écriture.

Jean Cocteau
extrait de La difficuluté d'être
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