詩生活/詩ハトモダチ
蟹が手を振る浜辺で
海水をかけた白ごはんに箸を立て
ぼくたちは向かい合っていた
蟹はレコード盤上を縦に歩く
◆
レコード盤と蟹の話をして以来
仲間から「カニ君」と呼ばれていた
こどもの頃
◆
蟹のハサミの切れ具合は
どのようなものだろう
蟹を食べるくせに
そんなことも知らないで
泡をふくばかりでは
蟹に申し訳ない
◆
白いごはんから箸を抜き取ると
渡り鳥が一斉に飛立った
光は乱反射して
あちらこちらに散乱した
景色の外になげだされた
溶けだした花氷に群がる
のどが渇いたひとびと
背筋にたれるひとしずく
一喜一憂しながら
まだ競争してる
◆
小瓶に閉じ込めた手紙は
どこへ漂着するだろう
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おいのりをする
なにか めにみえない
かんしゃしたい ちからへ
むかう むきあう
ちんもくのとき
それは いかに
怒りを抱きかかえた
形相を呈していても
かんしゃする
なにか もうすこし
わたしたちの考えが
かるくなる
おもくなる
同じ惑星のうえに足をつけて
けして鳥にはなれないのだと知る
空気を
すう
はく
なぎたおされたもろもろの
こころ
おいのりは煙を吐いて
黙々と昇る
なにか めにみえない
かんしゃしたい ちからへ
むかう むきあう
ちんもくのとき
それは いかに
怒りを抱きかかえた
形相を呈していても
かんしゃする
なにか もうすこし
わたしたちの考えが
かるくなる
おもくなる
同じ惑星のうえに足をつけて
けして鳥にはなれないのだと知る
空気を
すう
はく
なぎたおされたもろもろの
こころ
おいのりは煙を吐いて
黙々と昇る
僕がねだる猫
紫のやわらかなしなやかな
発酵する梨の破けた皮の
茶色く痛んだ傷の裂け目から
したたる樹液のような甘くふしだらな
腐敗した栄光
水平線のなだらかなしなやかな
たわんだ曲線の描く弾力
赤い顔面の藁人形がならぶ
土産物屋
選ぶ指先は泳ぐ手首と
切り離される
胡麻のような菓子にくらべ
パン焼き機が製造する未来
藁でいぶされためずらしい
食物が電車の網棚に乗って
水槽の熱帯魚達の
温度計が狂いはじめて
猫がそれを見かねて
ゴロゴロをやめない
それは中毒だと指摘する声もある
ゴロゴロは社会を中和するのだと
雪の日に聖書を持った知らない人
アパートのドアーをたたく
インターフォンをならす
不安だと受話器越しに
繰り返す
不安を強制する
まじないをかける
紙切れをポストに残してゆく
わざわざ
雪の舞い降りる
寒い日にやってきて
もしもし
アーケイドは鳥かごのように
ゴチックのカタカナを並べている
ペルシア風タピの唐草模様の上で
サンドウィッチマンがあめ玉をくばる
◆
ぼくは口元までマフラーを巻いている
分厚い手袋をはめている
白鳥の並ぶボート乗り場を
橋の上から眺め写真を撮る
アスファルトを避け
集い重なる
◆
褪色した目前の
うつくしさについて
首つりの木を推測する
滑稽さについて
◆
階段をのぼる
焼き鳥屋の前を
右に曲がる
服を着た犬を連れた
男女の靴の散らばる足あと
あぱるとまん
モルタルの
メゾンブランシュ
など
◆
裸の木々を抜ける
くだものをたべる
たねをはきだす
流し台に立ったまま
ステンレスの三角コーナーをみがく
汚れた手をぬぐう
エンジンの音がきこえる
窓からさしこむ冬の陽光
白い煙
女だからと
細いパンプスを
机の上に並べられ
皮を剥かれる
延長した聴覚と
肥大した視覚を
頭のてっぺんにのせて
じょうずに
バランスをとる
りょうてをあげて
まっすぐ歩く
じょうずに
めをとじて
舌の上で
静物画のような音楽が
みえるまで
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Je suis Bouton de pivoine
HN:
pivoine
性別:
女性
趣味:
J'aime la lecture,faire des vers et dormir...
自己紹介:
コンニチハ
竹村はなびと申しマス
詩はわたしの日々の断片です
人生においては、詩を愛するよりも、現実を愛することから始めなければならぬ。
もとより現実は常に人を裏切るものである。しかし、現実の幸福を幸福とし、不幸を不幸とする、即物的な態度はとにかく厳粛なものだ。詩的態度は不遜であり、空虚である。物自体が詩であるときに、初めて詩にイノチがありうる。
坂口安吾「恋愛論」より
Ecrire est un acte d'amour.
S'il ne l'est pas,il n'est qu'écriture.
Jean Cocteau
extrait de La difficuluté d'être
竹村はなびと申しマス
詩はわたしの日々の断片です
人生においては、詩を愛するよりも、現実を愛することから始めなければならぬ。
もとより現実は常に人を裏切るものである。しかし、現実の幸福を幸福とし、不幸を不幸とする、即物的な態度はとにかく厳粛なものだ。詩的態度は不遜であり、空虚である。物自体が詩であるときに、初めて詩にイノチがありうる。
坂口安吾「恋愛論」より
Ecrire est un acte d'amour.
S'il ne l'est pas,il n'est qu'écriture.
Jean Cocteau
extrait de La difficuluté d'être
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